モーツァルト ロンド イ短調 kv511
20数年以上も前にうけたレッスン。
師匠の演奏、音色、おっしゃった言葉の一つ一つ
今でもはっきりと覚えている。
当時の私はレッスン中、畏怖と緊張でいっぱいいっぱい。
信じられないほど未熟な演奏する私に
師匠はあたたかく根気強く愛をもって教えてくださった。
弟子に対する愛というより、
音楽=ピアノ=演奏することに対する「愛」に満ちていた、と
今ならわかる。この譜面の書き込みから今でも伝わってくる。
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手首に力が入ると無駄な重みが音にかかる。コントロールできない無神経な音になる。
腕で力を支える、手首の関節は柔らかく、指の付け根の関節が無神経にならないように。
衝撃音・衝突音はぜったい×
腕の重みをつかっても音は重くならない。
腕で力を支えてfは手首でpは指の関節で。やわらかいfはっきりしたp。
スラ-のはじまりの音を明確に。
おなかから歌う。声・息のように弾く。手首は緩める。
9
三十二分音符時間をかける。わずかに。
15
八分音符表情をつくる。
31
ソプラノ長く響くような立ち上がりの音。
32
内声の響きを厚く。
37
みふぁ・リズム感
38
低音部膨らみをもって。
40
響きの厚み。
49
低音部ずるずるしない。リズム。
76
十六分音符にスラ-がある。スラ-おわりは軽く。
80
ソプラノ。大事。消えない!
98
アウフタクトから積極的に。
121
左手長いフレーズをまとめる。
157
三十二分音符よく歌う
177
そわそわしない、ゆったり、深刻。
181-182
声・息・木管楽器のように。
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赤字は師匠の書き込み。
(譜には鉛筆で控えめに)
あちこちに、にょろにょろと師匠の書き込み。
(スケールの大きな師匠の演奏とは結びつかない、弱々しく遠慮がちな線)
でも
師匠の求めることがよくわかる。
でも・・・当時は出来なかった・・・ごめんなさい(>_<)
今も・・・むずかしい・・・